(no subject)

今ごろ気付く私が悪いのよね。
彼は今ごろ、「まだ気づかないよ、アイツほんと馬鹿だよなぁ」なんて思いながら
ケーキだのチキンだの食べ、家族に囲まれて過ごしているんだろうなぁ。

万に一つ、チビを心配はしても、
私以外の女性たちにはまた花を贈り、アクセサリーの一つも買ってあげ、
今月は無駄に休んだから収入が… なんて気にしたりしてても、私の事など思い出す事もないのだろうなぁ…

聞けば大きい赤いリボンをリースのように飾り、何事もなかったかのように営業していた、というし…

その情報とて信じられなくて、操作してる？と思ってるけど。

駆け引きや騙し合いは嫌いで苦手な人だと信じてたのに。
他にはそうだったとしても私にだけはしない、と。

私は貴方が悪人ではないと思ってたのよ。
「こんなに優しい人間を見たことがない」と何度も伝えたし、
こうなった今も、書類に気付くまではそう思ってきた。

「本当は違う事が言いたかった。
でもここまで追い込んでしまった自分にはこうする事しか出来なくてゴメン。
これが俺の責任の取り方だし、親の気持ちを組むためにもこうするしかなかった。心が変わってしまったのじゃないんだ。
そう言えたなら俺だってどんなに楽だろう…」

貴方は本当はそう思ってるのじゃないかと、心の底ではそんな風に思っていたよ。
これを言ったら別れられないから、俺は憎まれようと思ったのじゃないか、と。
そんな器じゃないのに無理をして…
だから私は腹がたつのじゃない。
頑張るところが違うよ？と一生懸命言ったのじゃない。
今のままでは貴方の孤独も不安定さも変えられない。５年前にそれをわかってもコントロールできなかったから今がある。
１０年経ってからわかったとて遅いんだ、今わからなきゃダメなんだ、手なら幾らでも貸すと、私は言った筈。

だから全部が嘘ではなかったさ。本当の事もあった、と思ってたし、私がそう思ってる事が貴方に届いてるアイツは憎まれ口を聞いてるだけ。俺がいないとダメなんだと俺が１番良くわかってる。と思ってくれてると信じてた。

だから戻っては来ない事もわかってる。
でもそれでも万が一戻ってきた時には「おかえりなさい」と明るく言おう。それだけで充分と思ってたよ。


チビのために、私のために最後にしてくれた事まで消さないで。

手元に残る写真の貴方は嘘ではなかった。観覧車を前に一緒に写ればいいじゃんと言ったのは別れるためじゃなく、続けるためだった。
私の父を見舞ったのも、コケにするつもりじゃなかった。

もう１回だけ言うよ。
貴方は悪人ではない…。

チビをこれ以上傷つけないで！
チビの喜んでいたものや、アイデンティティに関わるものは速やかに返して下さい。
チビは鑑定などする必要もないほど貴方に良く似た貴方の子なのだから。

ってメール送っても、届かないしなぁ…
そもそもネット、繋がってないし…
携帯で打つのって大変っ